2012年8月13日月曜日

LED照明はホントに省エネ?? 3 Appendix

やっぱりLEDの照明利用はまだ早かったのでしょうか?
LEDが光源として使われ出したのは(私が使った)1965年頃でしょうか。ハッキリ憶えてるのはその頃創った周波数カウンタの表示器にLEDを使ったのです。 当時は照明用にはまだ考えも及ばなかったと思います。まだ、赤、黄、緑、などが有っただけです。青色が実用的に創られるようになったのは20世紀の終わり頃でした。
高輝度型と云うのが現われ、それから急に照明用の動きが見えたと記憶しています。

蛍光灯は点灯回路が命。
蛍光灯は中学生の頃、家の天井に付いていたのを憶えています。20Wの直管が2本点いていました。消費電力が少なくて明るいと大人気でしたが欠点もありました。
電力事情があまり良くなかったので、夕方になると電圧が下がって蛍光灯が点かなくなります。オートトランスなどと云うステップアップトランスがありましてレバーを切替えて電圧を調整していました。大流行のテレビも電圧の変化に弱かったです。
私の家は小さなお店をやっていましたので電気に詳しい(私の家で)中学生の私は電圧調整係でした。夕方の一時期を過ぎると電圧が回復してきますので下げないと蛍光灯器具が壊れます。
その他、蛍光灯には演色性が悪いという欠点がありました。そのためお店では白熱球と混合して使っていました。
また、SWを入れてもすぐ点かない欠点もありました。そのため反応の悪い人を揶揄する言葉として『蛍光灯』なんて云ったりすることもありました。
その蛍光灯も最近はSWを入れるとすぐに点灯します。演色性もすばらしく良くなっています。
消費電力も少なくなって白熱球の1/5とも云われるようになっています。実際には1/3か1/4くらいでしょう。消費電力は点灯回路によって大きく影響します。

喜んでると思ったら苦情が来た話。
或る病院でシャウカステン(レントゲンの写真を見る為の照明器具)の使う蛍光灯がすぐに切れて困ると相談を受けました。
ガラス張りのシャウカステンにレントゲンのフイルムを差し込むとパット光って写真を見ることが出来ます。流行りだしたインバータ点灯の最新型でした。ところが蛍光管が3月も持たないというのです。
確かに電極付近が真っ黒になっています。蛍光管を割って電極部分を調べてみました。その痛み具合は異常です。フィラメントが断線してるモノもあります。 電極を充分加熱しないで電流を流したときと同じように部分的に痛んでいるのです。

インバータ点灯の場合、起動時に電極が充分加熱 されない場合があります(設計が難しい)。
普通の使い方ではそれほど問題ないのですがシャウカステンの場合点滅回数が非常に多いのです。そのために蛍光管寿命を大きく低下させてしまったのです。
電極余熱のタイミングが寿命に大きく影響します。
何とか『修理で安く』と云うことになり昔ながらのチョークコイル+グローランプ式但しグロ-ランプは電子点灯管を使用に改修しました。
電子点灯管は一般的にあまり売れなかったかも知れません。使ってる人にほとんど出会っていません。

私自身、電子点灯管の瞬時点灯性については経験有りでお勧めしたのです。本当はインバータの設計が出来なかったので電子点灯管で逃げたというのが正しいのです。
蛍光管寿命も問題なし・・・しばらくして『最近点灯に時間が掛かる』と連絡があり点検に行きました。
SWを入れると ピカピカピカッと蛍光灯特有のひかり方です。
心配的中、電子点灯管が全て安物のグローランプに交換されていたのです。
電子点灯管は交換の必要がないことは伝えてあったのですが、蛍光管を交換したとき電気屋さんが全部交換してくれたようです。(電気屋さんも知らないのか!)
再度電子点灯管に交換して・・・・一件落着!
*電子点灯管は旧式の器具でもOKでランプ寿命も問題なし。むしろ長寿命になります。但し力率は問題有り。

或る事務所で引っ越しをしたら『蛍光灯がチカチカして(明るさが変わる)仕事にならない』大家さんに云ったら『引っ越し前に全部新しい球に交換した』と云われて何が悪いのか困っている、と連絡がありました。
40W2灯式の標準的な器具。確かに時々チカチカと来ます。
球は新品に見えます。
テナントさんは『こんなに電圧が変わるなかなあ』と電圧のセイにしている。
小さなビルですがそんなに設備は悪くなさそう。
グローランプがありません。ピカッ!閃きました。
念のため器具を点検。ラピッドスタート型でした。インバータ式ではありませんが瞬時点灯型の器具です。普通の蛍光管を付けていました。
蛍光管の大きさは同じですが電極構造が違うラピッドスタート管を使わなければ点灯不良となります。 交換して落着!

ラピッドスタート管は少々割高ですが長寿命です。蛍光管、外観は同じ形でも器具を指定してる場合があり点灯方式が違うときは要注意。点灯不良や器具を損傷するときもあります。

蛍光灯器具はほぼ完成されたと思えます。
一方LED器具はこれからが本命、ますます進歩するでしょう。
ご存じと思いますが照明用のLEDはほとんどが青色LEDと蛍光材の組み合わせです。発光色や明るさはこの蛍光材の優劣にあるのです。
消費電力にくらべ『暗いなあ』 と感じる電球色も掛け声だけの『省エネ』ではなく良いモノが現われるでしょう。
掛け声は、蛍光灯にくらべても省エネを謳ってますが・・・
相変わらず蛍光灯と白熱球で済ませてる我が家の照明もLEDに変わるのは時間の問題でしょう。
ホントは『省マネー』を期待してます。


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