2013年1月27日日曜日

ピラミッドと客引きとナイル川 その3


エジプトの遺跡は石の文化遺産です。
いろいろ見ているうちにエジプトには材木がないことに気が付きました。小さな木はありますが大きな木は見かけないのです。
大きな木は椰子の樹くらいです。でも椰子の樹は材木としての価値は低いようです。実際に切り倒されたものが道端に放置されていたりしています。木質はスカスカで日本人の思う材木ではありません。
一方で地面はほとんど石灰岩のようです。
そのために重い石材を積み上げても地盤が狂わず大きな構造物を作ることができたのでしょう。
この石積みはいくつかの石を並べています。そのつなぎ目に日本ではチョウチョといわれる蝶が羽を広げた形の穴が掘られそこに接合用の石を嵌めたものと思います。四角い石ではなくチョウチョならどの方向にもずれることがありません。想像ですが隙間には石灰岩の原始的セメントが詰められていたと思われます。
柱などの接合部にも穴が掘られ石が嵌められています。
*エジプトでは縦接合の実物を見ることができませんでしたが同じ石文化のトルコなどで外れ防止の嵌め石を見ています。

この穴は接合の穴ではありません。お解りのように一つの石です。
これは大きな石をこのラインで割ったものです。石目に沿って沢山の穴を開け、日本では鉄のくさび等をを打ち込んで割ります。当時のエジプト人は木を打ち込み水を掛けて木の膨張する力で割ったと聞きました。
その木がどんな木か定かではありませんが椰子の樹かもしれません。木の目が詰まるほどにキツク打ち込めば膨張する力は大きいと思います。そのほか石灰岩の粉はセメントの代用になったと思います。


場所によってはお土産屋さんも整備されています。
残念ながらお客さんがいません。
客引きに取り囲まれるのを嫌って観光客も近寄りません。
写真を撮ったのでチップを要求されるかもしれません。



携帯電話のアンテナでしょうか?
アンテナの根元に日本ではあまり見かけない小さな箱がついています。 アンプかマッチングボックスか?
電話の普及が遅れた国ほど携帯電話への依存が大きいようです。
電線を張り巡らす必要がない携帯電話は便利でガイドも常に現地との打ち合わせに使っています。



ナイル川クルーズの船・私たちが乗船したアマルコ2号です。全長は約70m客室は2F、3F、に50室ほどのスイートルームを備えています。
この船でルクソールへ向かいます。
このような船が300隻ほどあると聞いています。
*全体の姿が見えなくてすみません!

実は、この船には 私たちのグループ7人と外国人4人とグループのガイドしか乗っていなかったようです。
船にはかなりのスタッフがいますから大赤字にはずです。
皆さん既にお気づきと思いますが観光客が異常に少ないのです。
どこの観光地でも写真撮るのに困るほどの人がいません。観光立国のエジプトは今大変な状況なのです。
川岸に停泊するときは横に並べて停泊。間に挟まった船は川側の船が出ないと出航できません。そして景色も見えなくなります。
運よくいつも川側。
でも降りるときはこの隙間に落ちないように。そして隣の船を通り抜けて下船する不思議な感覚です。
下船カードをもらわないと 置いてきぼり になってしまいます。
エスナの水門。
ルクソールへ行くには水位を調整するこの水門を通過しなければなりません。
感覚的には高低差10m以上あるか? この通過には数時間の待ち時間を要すと聞いていたのですが前方に1隻あるのみ。
待ち時間は全くなし。

よかったのか悪かったのか??
この水門通過に時間が掛かるので身動きできない観光客は良いお客。船外から土産品を投げ渡す不思議な買い物姿を見ることが出来ませんでした。
残念!

この船には27MHz帯と見えるアンテナや傾斜して取り付けたアンテナ群、日本のFURUNOががんばっています。
そして丸いドームはインタネットの衛星回線アンテナです。
お蔭でクルーズ中にskypeで日本の友人と長話ができました。
残念ながら回線状態はあまり良いとはいえず途切れることもありました。

修復中の遺跡。
資料を見ながらの作業、ご苦労様です。
エジプトではこんな建築途中の家屋をよく見かけます。
この家は一階はすでに完成し使用状態ですが、2階3階は御覧の通りの未完成。工事も中断。
ある時期、着工すれば住宅建築の税金が減免されることがあったため駆け込み建築が多くあったということです。
それでも資金不足か工事が中断してるらしい。何処の国も政府の思惑はうまくいかないようです。
工法の違いは面白いものがあります。この家は3階の屋根は多分未完成。雨が降ったら大変ですがめったに降らないらしい。
2階の壁はレンガを積んで作ります。鉄筋が通るように穴あきのレンガもありますがほとんどが鉄筋なしのようです。自身が少ないので心配ないのでしょう。

荷物の運搬は日本では常識のトラック。
トラックの上乗りは昔は日本でも有りましたがこんなにひどくはなかった。

馬車やロバ車がたくさん走って??います。
小さいロバががんばってます。積荷はサトウキビ。
此の電柱、今は使われていないのか?よく見ると何本かの電線が仮設のように繋がれてます。ずっと仮設かな?
電柱はそこの柱があったから利用しているのであって碍子もそのまま利用しているだけのようです。
たくさんの碍子は付いているだけ使われていません。

実は、これ昔の電話柱(電信柱)ではないかと思ったのです。日本では1,960年ころ未だ残骸が残っていた装荷型電話ケーブルの名残ではないか?
鉄道線路の脇などに延々と張り巡らせてあった懐かしい電話ケーブルか? まったくの見当違いかもしれません。
同じ形の電柱が線路沿いに3本くらい残っていましたがどれも電線は外されてこれと似たような状態でした。


いよいよ旅は終焉に近づいています。でもつづきます。
http://ja1cvf2.blogspot.jp/search/label/%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88
linkはblogの構成上その1が一番下に出ます、おしまいが一番上になります。

2 件のコメント:

ロンちゃんパパ さんのコメント...

生活の中にデジタルとアナログの文化がバラバラなスピードで混在する環境は日本では速いスピードで通りすぎて行き、均質な世界ですが中国や北朝鮮などにも見られる光景ですね。

エフ さんのコメント...

その4では生活のアンバランスが見られるかもしれません。お楽しみに!